2014年12月29日月曜日

雑談:ブランドネームとロゴのデザイン


 


グレイヴ シフトノブの企画、販売の他に、
デザイナーとして約25年にわたり、
チューニングパーツの世界に関わりを持ってきました。
用品メーカー在職中は自社製品の広告やカタログ、
広告代理店勤務時から現在までは、
様々なパーツメーカーの雑誌の広告、カタログ、
パッケージやロゴなどのデザインを承ってきました。

今回、グレイヴの立ち上げにあたって、
これまでに培ったワークフローを踏襲して、作業にあたっています。
通常、守秘義務の契約からこういった作業内容はお見せできないのですが、
今回は守秘義務はありません(笑。
初めてワークフローを公開します。

・ブランド名
 英語、ドイツ語、フランス語などの辞書を片手に、
 気になった単語を書き出していきます。
 それらの単語単体、または組み合わせなどを検討しながら、
 ネーミングを絞り込んでいきます。
 幾つかアイデアはありましたが、最終的にGLAIVEに決定。
 その意味は、

 GLAD(楽しい)
 IN(の中に)
 VELOCITY(速度=スピード)

 の3つの単語の頭文字を抽出。
 この頭文字を抽出する方法は専門的に言うと、
 頭文字造語(アクロニム造語)方法と言います。

 
 GLAD IN VELOCITYを直訳すると、
 「楽しい(事)はスピードの中に」になりますが、
 暴走行為を推奨している訳ではなく(笑、
 走ることを楽しみましょう、と言う願いを込めています。
 また、GLAIVEという英単語も存在し、
 「槍の穂先を剣状にしたような形状の棹状武器」
 ( 参照元:http://urx2.nu/fHAU
 と言う意味があり、力強いイメージもあったので、 
 そのスペリングを採用しました。

ロゴデザイン
 通常、クライアントからの依頼の場合、
 戦略的に提案をしていくのですが、
 自分のブランドに対してそれは不要なので、
 思いついたデザインを起こしていきます。
 
 1:マークのアイディアスケッチ
   特にマークのデザインの場合、まずはスケッチから始めます。
   これはネーミングやデザインに対しての
   ブレインストーミング的な意味合いもあり、
   また、PCでの作業では生まれにくい(と、個人的には思っている)
   より自由な曲線を検討するためです。

   




 2:ロゴのデザイン
   スケッチも参考しながら、データを作成していきます。
   

   

  フォントを使用したイメージの模索。
  結果的にフォントのアウトラインに近くなる事もありますが、
  これまでのところ、フォントをそのまま利用したデザインは無く、
  すべて一からデータを制作することが殆どです。

 3:マークのデザイン
   マークのデザインを検討します。
   この時点ではあまり制約を設けず、
   スケッチを元に、時間の許す限り作ります。
   
   
  

 4:絞り込み
   ある程度制作した時点で絞り込みに入ります。
   また、絞り込みにあたって、
   広告代理店の担当者さんにも意見を仰ぎ、
   ブラッシュアップをしていきます。
  


   

  実は、個人的にはこのデザインで固まっていたのですが、
  先の担当者さんからマークは「よりシンボリックのほうが良い」
  という意見が出され、振り出しに。潔く手書きからやり直します。
  


   

  再度紆余曲折を経て、現在のデザインに至りました。
  マークは「G」と「V」をモチーフにしたデザインとしています。

要所のみの説明ですが、ロゴのデザインの場合、
このようなワークフローを経て完成に至ります。
せっかく立ち上げたブランドなので、
大事に運用していきたいと考えています。


そしていつか街中で、
このロゴのステッカーを貼ったクルマを見かける事ができたなら、
そんなにもうれしいことはないでしょう(笑。